自死遺族の会「アルファの会」日本

自死遺族の会「アルファの会」のご案内や活動等のご紹介をしています。

【はじめての方へ】自死遺族の会「アルファの会@東京」(by Hug Hawaii)のご紹介

はじめまして。

自死遺族の会「アルファの会@東京」(by Hug Hawaii)メンバーの千草と申します。

 

本サイトでは、自死遺族限定の会、「アルファの会@東京」(by Hug Hawaii)のご案内や活動報告、その他関連の事項についてご紹介しています。

 

まず、主宰のHugHawaiiは、愛する人を亡くした人のための悲しみを癒すためのグリーフサポートを行っている団体です。

名称の通り、ハワイで設立され、現在では日本での活動も行われています。

HugHawaiiの詳細については、以下をご参照いただければ幸いです。

 

www.hughawaii.com

お問い合わせ: alpha@hughawaii.com

 

アルファの会は、HugHawaiiの活動の中で、自死遺族を限定とした会として先ずはハワイでスタートしました。そして、2017年4月より、東京での活動がスタートしました。

現在、原則毎月1回自死遺族の会「アルファの会@東京」を開催しております。

 

自死遺族の会というのは、同じ深い悲しみを抱える自死遺族だけでお話をしたりお話を聞いたりする会です。

いわゆる当事者(自死遺族)同士で分かち合いを行う自助グループです。

しかしながら、同じような経験をした人同士で集い、分かち合うことで得られることも少なくありません。

また、これまでなかなかお話できなかったことをお話していただくことで、カタルシス(精神の浄化)の体験となる可能性もあります。

ただし、本名を明かしたりご経験されたことを無理にお話いただく必要はありませんし、無理に聞き出すこともありません。

つまり、何かを無理強いしたり、勧誘なども一切ありませんので、どうぞご安心ください。

なお、当日お話されたことはその場限りとし、外には持ち出さないことをお約束いただき、お互いにプライバシーを尊重し、秘密は厳守します。 

 

私自身も自死遺族です。愛する家族を自死で失い、深い悲しみと絶望の中で、当初は自らから孤独を好んでいました。しかし、ある日全てを吐き出してしまいたいという衝動に駆られました。

しかし、あいにくそのような切実な望みをかなえてくれる場所と機会を見つけることはできませんでした。 その当時は、とても苦しかったことをよく覚えています。

 

自死遺族の会「アルファの会」は、当時の私のような思いを持つ可能性が高いであろう自死遺族の方々にとっての一つの選択肢として、常に安心・安全な場と機会であり続けることに努めております。

 

しかしながら、自死遺族の方々にとっては、このような会に参加することにも、きっと大変な勇気が要ることと思います。

そして、このような場でお話をすることにも大きな不安を抱かれることと存じます。

私も自死遺族ですが、もし初めてこのような会に参加するとしたら、当日どのようなことが行われるのかとても不安ですし、きっと躊躇してしまうのではないかと思います。

 

そこで、自死遺族限定の集いというのはどのような会になるのか、基本的なルールをお示しさせていただきます。

アルファの会@東京においても、Hug Hawaiiの会員規則と、原則以下にお示しするルールに基づいて進行することを心がけております。

 

●当日は、匿名、ニックネームでのご参加もOKとします。

●他人のことではなく、自分のことを話します。

●お話したくない時には無理に話す必要はなく、パスができます。他の方のお話を聞くだけの参加でも OK です。  

●この場でお互いに話した内容は、決して外部に持ち出さず、他のところでは話さないことを約束し 、全員のプライバシーを尊重します。  

●他の参加者のお話を評価したり、批判やアドバイスをしたりすることは控えます。 お互いに、言いっぱなし、聞きっぱなしの姿勢をとります。 

●布教や営業、政治活動などはお断りします。

●本会は当事者同士による自助グループですので、個人的なご相談や専門的な支援の求めには応じることができません。

●今後も全員が安心してお話しできるような安全な場となるように、全員が会員規則、基本的なルールを守っていきます。 

 

参考:NPO法人グリーフサポートリンク <全国自死遺族総合支援センター>、2015、死別の悲しみに寄り添う~自死遺族のつどいのすすめ方~、p.6

 

ただし、アルファの会@東京では、堅苦しいことは抜きに、自死遺族同士で自由にお喋りできることを大切にしています。つまり、順番に自己紹介をして1人ずつご経験を語っていただくという形式はとっておりません。

毎回ご参加者の顔ぶれや話題はまちまちですし、時に自死や故人様の話が出ないこともあります。つまり、自死遺族であることはご参加者全員に共通であるものの、お話の内容は限定しませんし、毎回本当に自由にいろいろなお話をしています。

自死遺族同士でざっくばらんで自由なおしゃべりが出来ることが本会の特長であるかもしれません。

つまり、アルファの会@東京では、自死や故人様についてのお話をしてもしなくても良いですし、泣いても笑っても良い場として常にあり続けることを大切にしています。

 

しかしながら、現代の日本では、残念ながら未だ自死自死遺族に対する差別や誤解、社会的烙印を押されてしまうことがあるのが現実です。

したがって、どうしても自死遺族が自分の話をするのは憚られる風潮があるといえます。

 

ただ、自死遺族の会のような場や機会を得て、当事者同士でお話してみると、案外いろいろなことを話すことができるようです。

実際に、私はこれまで誰にも話すことのできなかった赤裸々なことを初めて話してみて、当事者同士だからこそ腹を割って正直な想いを吐き出すことのできる、とても貴重な機会だと思いました。

きっとカタルシス(精神の浄化)体験にもなっているのだと思います。

 

そして、自分は話さなくても、同じ自死遺族の方のお話を聴いているだけでも、何か共感したり、思うことが出てくるかもしれません。

 

もしこのような機会や場所を必要とされている自死遺族の方がいらっしゃいましたら、先ずはこのような会があることを知っていただき、必要な時に思い出していただけるよう願っています。

そして、もし他の自死遺族の方々のお話を聞いてみたいと思ったり、自分でも話してみたいと思ったりした時には、どうぞアルファの会@東京にご参加ください。

 

※ 本来「アルファの会@東京」は、原則HugHawaiiの会員様向けで、ご参加いただく場合には予め予約の必要があります。

ただし、今のところ会員様以外でもご参加いただけるよう、オープン化しています。

ご不明な点やご質問があれば、ご遠慮なくお問い合わせください。

 

ご相談・お問い合わせ: alpha@hughawaii.com

  

ちなみに、アルファの会@東京へのご参加が難しい方は、全国各地で同じような自死遺族の会が開かれていますので、インターネット等で検索してみるとよろしいかと存じます。

それぞれの会によって特長や雰囲気が異なると思いますので、ご自分に合った会にご参加されるのが望ましいと思います。

 

しかしながら、悲嘆が深くて絶望と悲しみのどん底にいる時には、きっと外出することも、人と会うことも、ましてや自分の話をすることなんて、到底できないと拝察いたします。

私もそうでした。自死による死別体験から数か月は、生ける屍のようでした。

無理をする必要はないと私は思います。時には望んだ孤独や孤立も必要ではないでしょうか。少なくとも、私には必要でした。

 

ただ、もし誰かに話してみたい、思いを吐き出してみたい、と思うような時があれば、まずいわゆる自助グループといわれる当事者同士の会に参加してみるのも一つの方法でしょう。

勿論専門的な支援が必要な場合には、専門家にご相談するのが宜しいですね。

誰かに助けてもらいたい時に、「助けてほしい」と言えることと、そのような場や機会を知っておく、あるいはその情報にたどり着ける、という選択肢があることは、とても大切なことだと私は考えています。

 

アルファの会@東京も、そんな自死遺族にとっての安心・安全な場や機会の選択肢の一つになることを願っております。

今後も原則毎月1回、東京都内で開催して参る予定です。

開催日時等の詳細は、このサイト等を通じてご案内させていただきます。

 

必要な方が、必要なタイミングでお越しいただくことをお待ち申し上げております。 

それでは今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

ありがとうございます。

千草

 

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