自死遺族の会「アルファの会@東京」(by Hug Hawaii)

Hug Hawaiiが主宰する自死遺族の会「アルファの会@東京」のご案内や活動等のご紹介をしています。

2018自死遺族の会「アルファの会@東京」を振り返って

皆さまごきげんよう。

 

早くも今年もあと1週間を残すばかりとなりました。

光陰矢の如しとはよく言ったもので、年月が過ぎるのが本当に早く感じます。

私ごとですが、今年は愛する家族の三十三回忌、十三回忌の法要を無事に済ませることができて、殊更に時間の流れを感じます。

 

人の死を受けとめることは、「永遠の不在の了承」であるとも捉えることができますが、愛する人を失って年月が過ぎると、愛する人のことを忘れてしまうようで怖いというような気持ちを抱くこともあると思います。

でも、私は今は亡き愛する人と共に歩む時間を過ごしていると思っています。

日頃の雑事に追われて時に愛する人のことを考えたり思い出したりする時間が減ってしまうことで、悲しみや罪悪感を抱いたりすることもあるでしょう。

しかしながら、今は亡き愛する人と共に、今生きている私たちが生きていくことはとても大切なことだと思います。

年末年始を迎えるにあたり、記念日反応が起きたり、悲しみや辛さが増すという方もおられることでしょう。

それでもなお、今は亡き愛する人と共に、日々を生きていくことを大切にしてもらいたいと願います。

 

さて、今年も無事に自死遺族の会「アルファの会@東京」を毎月1回、計12回開催することができました。

昨年4月にスタートして以来、1年半超にわたって自死遺族同士で気兼ねなく自由にお話をする会を続けられてきたことに感謝申し上げます。

当初より長く続けることを目標として参りましたので、毎月欠かすことなく開催できたことは何よりでした。

少しずつではありますが、自死遺族の方がたにとっての安心、安全な場があることを知っていただけたのではないかと振り返っています。ありがとうございます。

 

今年は「アルファの会@東京」にご参加の皆さまはもちろんのこと、応援してくださる方がた、自死遺族の話に耳を傾けてくださる方がたと多く出会ってきました。

特に、今年は私が自死遺族であることを積極的に話をすることを心掛けてきましたが、様々な反応はあるものの、一度として嫌な思いをすることもなく、理解してくださろうとする方がたに出会うことができました。

このことは私自身にとって新鮮でもあり、今後の勇気にも繋がっています。

そして、現代日本におけるこの世界が、少なくとも自死遺族にとって「偏見や差別に満ち溢れた社会」ではなく、「お互いに理解しようとし合える対話のある社会」であることへの希望を持つことができます。

私自身、このことは本当に強く思っているのと同時に、実現可能なこととして捉えています。そのための努力、尽力は惜しまないと心に決めています。 

 

そして今年1年のアルファの会@東京での自死遺族の方がたとのお話を通じて強く感じていることがあります。

それは、ご参加されている自死遺族の皆さんは、それぞれご自身でお話しすることや、他のご参加者のお話に耳を傾けることを通じて、それぞれにご自身の力で変化していくことです。

ちょっと偉そうな言い方で申し訳ないのですが、毎回皆さんのお話を聴いたり様子を拝見していて、少なからず変化していくことに気づきます。

ほんの些細な行動の変化や、顔色や表情が変わっていたり、言動が微妙に変化してきたりすることを肌身で感じています。

学術的には「レジリエンス」と言われたりしますが、それぞれが自ら立ち上がろうとする姿を多々拝見してきました。

 

アルファの会@東京は、いわゆる自助グループですので、基本的にはお互いに話をするだけでアドバイスをしたり、カウンセリングの要素はありません。私も参加者の一人です。

しかしながら、ご参加者それぞれが自ら立ち上がっていこうとする姿は、正直凄いなぁと思いますし、私も励まされ、大いに勇気づけられています。

そして、私自身もアルファの会@東京を開催させていただきながら、ご参加者の皆さまと共に、この1年変化してきていることを実感しています。

 

人は環境と相互関係で変わっていくといわれていますが、まさにアルファの会@東京という環境の中で、自死遺族同士が相互関係を築けているであろうこと、そしてそこで化学変化のようなことが起こっていることは、本会の意義の一つではないかと考えています。

これまで試行錯誤しながらアルファの会@東京を開催して参りましたが、ご参加者の皆さまにとっても意義のある会であったのであれば本当に幸いです。

 

来年もこれまでと同様に、自死遺族にとって安心して自由にお話ができる安全な場としてあり続けられるように努めて参る所存です。

このような会を必要とされている方はまだまだ沢山おられることと推察します。

本会だけでなく、各地で同様の会が開催されているようですので、必要な時に必要な場所にたどり着けることを願って止みません。

上述の通り、自助グループに参加して自身で話してみたり、他者の話に耳を傾けることで、ほんの僅かでも何かが変化することは悲嘆を乗り越える過程においてとても大切なことだと私は思っています。

勿論変化しなければならない、ということではありません。しかしながら、もし少しでも何かのきっかけが欲しいような時には、本会のような自助グループへの参加も有用ではないかと思います。

ご自身の想いや意志に添った相応しい場やきっかけを見つけられますように。もし迷ったり躊躇するようなことがあったとしても、少なくともそのような選択肢を持っていられますことを願っております。

 

少し早いですが、本年もお世話になり誠にありがとうございました。

ご関係の全ての皆さまに心より御礼申し上げます。

 

千草 

 

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