自死遺族の会「アルファの会@東京」(by Hug Hawaii)

Hug Hawaiiが主宰する自死遺族の会「アルファの会@東京」のご案内や活動等のご紹介をしています。

【はじめての方へ】自死遺族の会「アルファの会@東京」(by Hug Hawaii)のご紹介

皆さま、ごきげんよう

自死遺族の会「アルファの会@東京」(by Hug Hawaii)メンバーの千草と申します。

 

本サイトでは、自死遺族限定の会、「アルファの会@東京」(by Hug Hawaii)のご案内や活動報告、その他関連の事項についてご紹介しています。

 

まず、主宰のHugHawaiiは、愛する人を亡くした人のための悲しみを癒すためのグリーフサポートを行っている団体です。

名称の通り、ハワイで設立され、現在では日本での活動も行われています。

HugHawaiiの詳細については、以下をご参照いただければ幸いです。

 

www.hughawaii.com

お問い合わせ: alpha@hughawaii.com

 

アルファの会は、HugHawaiiの活動の中で、自死遺族を限定とした会として先ずはハワイでスタートしました。そして、2017年4月より、東京での活動がスタートしました。

原則毎月1回自死遺族の会「アルファの会@東京」を開催しております。

 

自死遺族の会というのは、同じ深い悲しみを抱える自死遺族だけでお話をしたりお話を聞いたりする会です。

いわゆる当事者(自死遺族)同士で分かち合いを行う自助グループです。

しかしながら、同じような経験をした人同士で集い、分かち合うことで得られることも少なくありません。

また、これまでなかなかお話できなかったことをお話していただくことで、カタルシス(精神の浄化)の体験となる可能性もあります。

ただし、無理にお話いただく必要はありませんし、無理に聞き出すこともありません。

つまり、何かを無理強いしたり、勧誘なども一切ありませんので、どうぞご安心ください。

なお、秘密は厳守されます。 

 

私自身も自死遺族です。愛する家族を自死で失い、深い悲しみと絶望の中で、当初は自らから孤独を好んでいました。しかし、ある日全てを吐き出してしまいたいという衝動に駆られました。

しかし、あいにくそのような切実な望みをかなえてくれる場所と機会を見つけることはできませんでした。 その当時は、とても苦しかったことをよく覚えています。

 

自死遺族の会「アルファの会」は、当時の私のような思いを持つ可能性が高いであろう自死遺族の方々にとっての一つの選択肢として、常に安心・安全な場と機会であることに努めております。

 

しかしながら、自死遺族の方々にとっては、このような会に参加することにも、きっと大変な勇気が要ることと思います。

そして、このような場でお話をすることにも大きな不安を抱かれることと存じます。

私も自死遺族ですが、もし初めてこのような会に参加するとしたら、当日どのようなことが行われるのかとても不安ですし、きっと躊躇してしまうのではないかと思います。

 

そこで、自死遺族限定の集いというのはどのような会になるのか、基本的なルールをお示しさせていただきます。

アルファの会@東京においても、Hug Hawaiiの会員規則と、原則以下にお示しするルールに基づいて進行する予定です。

 

●当日は、匿名、ニックネームでのご参加もOKとします。

●他人のことではなく、自分のことを話します。

●お話したくない時には無理に話す必要はなく、パスができます。他の方のお話を聞くだけの参加でも OK です。  

●この場でお互いに話した内容は、決して外部に持ち出さず、他のところでは話さないことを約束し 、全員のプライバシーを尊重します。  

●他の参加者のお話を評価したり、批判やアドバイスをしたりすることは控えます。 お互いに、言いっぱなし、聞きっぱなしの姿勢をとります。 

●布教や営業、政治活動などはお断りします。

●本会は当事者同士による自助グループですので、個人的なご相談や専門的な支援の求めには応じることができません。

●今後も全員が安心してお話しできるような安全な場となるように、全員が会員規則、基本的なルールを守っていきます。 

 

参考:NPO法人グリーフサポートリンク <全国自死遺族総合支援センター>、2015、死別の悲しみに寄り添う~自死遺族のつどいのすすめ方~、p.6

 

日本では、残念ながら未だ自死自死遺族に対する差別や誤解、社会的烙印を押されてしまうことがあるのが現実です。

したがって、どうしても自死遺族が自分の話をするのはためらわれるのです。

 

ただ、自死遺族の会のような場や機会を得て、当事者同士でお話してみると、案外いろいろなことを話すことができるようです。

実際に、私はこれまで誰にも話すことのできなかった赤裸々なことを初めて話してみて、当事者同士だからこそ腹を割って正直な想いを吐き出すことのできる、とても貴重な機会だと思いました。

きっとカタルシス(精神の浄化)体験にもなっているのだと思います。

 

そして、自分は話さなくても、同じ自死遺族の方のお話を聴いているだけでも、何か共感したり、思うことが出てくるかもしれません。

 

もしこのような機会や場所を必要とされている自死遺族の方がいらっしゃいましたら、先ずはこのような会があることを知っていただき、必要な時に思い出していただけるよう願っています。

そして、もし他の自死遺族の方々のお話を聞いてみたいと思ったり、自分でも話してみたいと思ったりした時には、どうぞアルファの会@東京にご参加ください。

 

※ 本来「アルファの会@東京」は、原則HugHawaiiの会員様向けで、予め予約の必要があります。ただし、当面のあいだ会員様以外でもご参加いただけるようにオープン化しております。

また、ご不明な点やご質問があれば、ご遠慮なくお問い合わせください。

 

ご相談・お問い合わせ: alpha@hughawaii.com

  

ちなみに、アルファの会@東京へのご参加が難しい方は、全国各地で同じような自死遺族の会が開かれていますので、インターネット等で検索してみるとよろしいかと存じます。

 

まだ悲嘆が深くて絶望と悲しみのどん底にいる時には、きっと外出することも、人と会うことも、ましてや自分の話をすることなんて、到底できないと拝察いたします。

私もそうでした。自死による死別体験から数か月は、生ける屍のようでした。

無理をする必要はないと私は思います。時には望んだ孤独や孤立も必要ではないでしょうか。少なくとも、私には必要でした。

 

ただ、もし誰かに話してみたい、思いを吐き出してみたい、と思うような時があれば、まずいわゆる自助グループといわれる当事者同士の会に参加してみるのも一つの方法でしょう。

勿論専門的な支援が必要な場合には、専門家にご相談するのが宜しいですね。

誰かに助けてもらいたい時に、「助けてほしい」と言えることと、そのような場や機会を知っておく、あるいはその情報にたどり着ける、という選択肢があることは、とても大切なことだと私は考えています。

 

アルファの会@東京も、そんな自死遺族にとっての安心・安全な場や機会の選択肢の一つになることを願っております。

今後も原則毎月1回、東京都内で開催して参る予定です。

開催日時等の詳細は、このサイト等を通じてご案内させていただきます。

 

必要な方が、必要なタイミングでお越しいただくことをお待ち申し上げております。 

それでは今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

ありがとうございます。

千草

 

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【イベントのご案内】ハグハワイ10周年記念イベント TAROかまやつミニ・ピアノコンサート&愛する人が教えてくれたことトークセッション(2019年1月5日)

皆さま、ごきげんよう。

 

早速ですが、今日は自死遺族の会「アルファの会@東京」の母体であるHugHawaiiの設立10周年記念イベントのご案内です。

 

HugHawaiiは、愛する人を亡くした人のための悲しみを癒すためのグリーフサポートを行っている団体です。

名称の通り、ハワイで設立され、現在では日本での活動も行われており、「アルファの会@東京」もその活動の一つです。

HugHawaiiの詳細については、以下をご参照いただければ幸いです。

↓ ↓ ↓

www.hughawaii.com

 

この度、設立10周年を記念して、日本(東京)でイベントを開催することになりました。

 

ピアニストとして幅広く活躍中の TARO かまやつ氏をお招きしてミニコンサート&「愛する人が教えてくれたこと」と題して愛する人を亡くした人達とのトークセッションを企画しています。


TARO かまやつ氏は昨年にお父様(かまやつひろし氏)とお母様を続けて亡くされた中、今回のイベントにご協力頂き、ミニピアノコンサートを催してくださることになりました。

くわえて、TARO かまやつ氏と、愛する人を喪うという経験をした人達とで「愛する人が教えてくれたこと」をテーマとしたトークセッションを行う予定です。 

 

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<HUG Hawaii 10周年記念イベント>

〜愛する人が教えてくれたこと〜


日時:2019年1月5日(土)11時半〜15時
・ビュッフェランチ
・ピアノコンサート 演奏:TARO かまやつ
・TARO かまやつと家族を亡くした者たちとの語らい


場所:音倉(コミュニティ・カフェ)東京都世田谷区北沢2-26-23

http://www.otokura.jp/index.php

 

参加費:HUG Hawaii 会員 2,500円/非会員 3,000円(ビュッフェ形式昼食、ワンドリンク込み)

申込み方法:ウェブ専用フォーム→ 10周年イベント申し込み | グリーフ・ケア | HUG Hawaii

docs.google.com

※ご入金をもって、参加申し込みが確定となりますので、ご了承ください。なお、ご入金確認後に確認メールを送らせていただきます。

 

申込締切:12月23日(日)

 

ご質問などありましたら、info@hughawaii.com までメールでお尋ね下さい。

 

TAROかまやつさんのピアノと歌声&愛する人のことを想うことできっと温かい時間をお過ごしいただけることと思います。

是非、ご家族やご友人などにもご案内いただき、どうぞお誘いあわせの上お越しください。

ご一緒に新春のひと時を過ごしましょう。

沢山の皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げております。

 

いつもありがとうございます。

千草

【アルファの会@東京】2018年11月度・12月度のご案内

皆さま、ごきげんよう。

 

あっという間に秋も深まってまいりました。

陽が短くなって肌寒くなってくると、なんとなくメランコリックな気分になったりすることや体調を崩したりしがちになるかもしれませんね。

そんな時は無理をせずに、暖かくしてぐっすり眠ることを心掛けたいところです。

睡眠時間は短くても長くてもうつ状態や心身の不調との相関があると言われていますが、よく眠ることは心身にとって大切なようです。

皆さまもよく眠れますように。

 

さて、自死遺族の会「アルファの会@東京」11月度・12月度のご案内をさせていただきます。

12月はランチ会を予定しております。ランチ会にはHugHawaiiを主宰しているフロイド由起さんもご参加くださる見込みですので、この機会に是非ご一緒いただくとより良くHugHawaiiや当会のことをご理解いただけるかもしれません。

 

 

自死遺族の会「アルファの会@東京」は、HUG Hawaiiを母体とした自死遺族の会で、毎月1回都内のカフェに集まり、自死遺族同士で自由にお喋りをしています。

 

母体のHUG Hawaiiについては、↓コチラをご参照くださいませ。

www.hughawaii.com

はじめての方は、↓コチラをご一読いただければ幸いです。

alphaandomega.hatenablog.com

 

2018年11月度・12月度は以下の通り開催を予定しておりますので、ご案内させていただきます。

 

自死遺族の会 アルファの会@東京 

2018年11月度・12月度

 

日時:

11月17日(土)14:00-  定例会 終了しました

12月15日(土)12:00頃- ランチ会

 

場所:

11月の定例会は都内のカフェを予定しています

12月のランチ会は都内(近郊)のお店を予定しています 

※詳細はご参加者にお知らせします。

 

費用:原則飲食代を各自でご負担いただきます

※※場合によって途中で開催場所、費用が変更になる場合がございます。その場合には、ご参加者に直接ご連絡させていただきます。

予めご了承いただきますよう、お願い申し上げます。

 

お申込み〆切:

11月の定例会は開催日の3日前(木曜日)までにお申込みください

12月のランチ会は開催日の1週間前(12/8)までにお申し込みください

 

お問い合わせ・お申込み:alpha@hughawaii.com までご連絡ください

 

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初めて参加される方はご不安や緊張があるかもしれません。

正直なお話として、このような会は個々人によって合う・合わないがあると思います。

アルファの会@東京は、会議室のような場所で1人ずつ自己紹介や経験をシェアするという形式をとっておりません。

いわゆるカフェ形式で、飲食しながら自由にお話をする場となっています。

自死や故人にまつわることを話しても、話さなくても構いません。

ただそこに居るだけで、他の方のお話を聴くだけでも構いません。

泣いても笑っても構いません。

何かを無理に聞き出したり、強制したり、勧誘したりすることは一切ございませんので、どうぞご安心ください。

 

これまでご参加いただいた自死遺族の方々からは、「なんだか分からないけれど安心する」「初めて話すことができて胸のつかえがとれた気がする」というようなご感想をいただくことも多いです。

前述の通り、会の主旨や雰囲気によって合う・合わないはあるかもしれませんが、当会では自死遺族にとって安全に安心して自由に話ができる場を参加者全員で創ることに努めています。 

必要とされている方が、必要とされているタイミングでご参加いただくことを、心よりお待ちしております。

 

いつもありがとうございます。

千草

第42回日本自殺予防学会に参加して参りました:自死遺族と「自殺予防」

皆さま、ごきげんよう

 

酷暑の夏が過ぎ去り、急に涼しくなってきました。

天候も不順ですし、お互いに体調管理には十分に留意いたしましょう。

私も急に気温が下がったり台風が発生するこの時期は、気圧のせいなのか喘息注意報が出がちですので、気を付けたいと思います。

皆さまもどうぞご自愛くださいませ。

 

さて、先日 第42回日本自殺予防学会総会(※終了しています)に参加して参りました。

翌日に用事があったために、東京から奈良まで日帰りというタイトな日程でしたが、興味深いご発表や新たな出会いがあり、有意義な機会となりました。

 

本学会は、学会名の通り「自殺予防」に関するエビデンスの創出と活用が主目的ですが、今回の学会では自死遺族に関するセッションとポスター発表があり、いずれも非常に興味深いご研究でした。

 

自死遺族」と「自殺予防」ですが、両者の関係はなかなか微妙な問題を含んでいます。

 (本学会が「自殺」予防ということばを使用していますので、今日は「自殺予防」ということばを使用しています。 「自殺」と「自死」の使い分けについては、また別途書いてみたいと思っています。

 

自死遺族として、新たな自死者は出てほしくない、もうこれ以上大切な人を自死で亡くすという深い悲しみを味わう人を増やしたくない、これ以上自分と同じような自死遺族が増えてほしくないという思いを抱くことがあるでしょう。

私ももうこれ以上自死者、自死遺族が増えてほしくないと真剣に思っています。

 

しかしながら、自死遺族にとって「自殺予防」という文言や自殺予防キャンペーン、公共の場所などでの自殺防止のポスターを見たり聞いたりするようなことが更なる辛さ、痛みに繋がってしまうことがあります。

自死遺族は死別経験後に深い悲嘆や辛さと共に怒り、自責の念、自罰感、後悔等の感情を抱くことが知られています。少なからず故人の自死に対して後悔や責任を感じたり、自分を責めたり、自罰的になることがあるのは容易に推察できます。

 

そこで「自殺予防」についての情報を見たり聞いたりしてしまうと、自分が責められているように感じたり、食い止めることのできなかった自分を責めたり罰したり、強い後悔や無力感を抱いたりするようになることもあるとされています。

 

つまり、「自殺予防」は、自死遺族に非常に複雑な感情を抱かせるとてもデリケートな事象であるといえるでしょう。

自死は食い止めたいけれど、「自殺予防」には自分は関われないという感覚を抱く抵抗感や嫌悪感、矛盾、ジレンマとでも言えるでしょうか。

したがって、自死遺族支援(「ポストベンション(事後介入)」と表現されたりします)を「自殺予防」(「プリベンション(事前の防止対策・予防)」~「インターベンション(防止・危機介入)」)に繋げることに不快感を抱いたり、疑問視されることがあります。

要するに、自死遺族が「自殺予防」を呼びかけたり、自死遺族(支援)が自殺に対して警鐘を鳴らす役割になることに抵抗を感じることがあるとされています。

 

このことは、学術的にも文献で指摘されています。

Nara Women's University Digital Information Repository: 自死遺族の免責性と自殺防止システム

自死遺族の免責性と自殺防止システム、清水 新二 、2010、 奈良女子大学社会学論集 (奈良女子大学社会学研究会)、第17号、 pp.23-35

詳細は割愛させていただきますので、ご興味のある方は直接文献にあたりご一読くださいませ。

本文献では、

自死遺族支援対策と自殺予防対策に関する『ねじれ』」(p.23)

「予防・防止対策と事後対策の別物性」(p.31)

等について指摘されています。

自死遺族にとって当面大切で重要なことは、『これから』以上に『既に起こったこと』に対する手当であり整理であり、最終的にはこの出来事をどう受け止め、受け入れていくかにあることは言を待たない。『これから』のこと、つまり予防的事柄はこのことの後に関心となっていくに過ぎない。いきなり『これから』ではあり得ないのであり、このねじれが『自死遺族支援を自殺予防のために利用して欲しくない』との遺族の違和感に繋がっていると思われる。」(p.29)

という一文が自死遺族支援と「自殺防止」の関係についてよく表されているのではないかと思います。

 

とある公共機関で「自殺予防」の呼びかけにおいて、たしか「遺される人のことも考えてみましょう」というような文言が自死を抑止するといった主旨のポスターを作成したところ、抗議を受けて撤去したというようなお話を聞いたことがあります。

つまり、自死遺族と「自殺防止」を繋げて考えるというようなことは、残念ながら実際に地域社会で用いられている思考の一つのようです。視野が狭いというか想像力の欠如と言わざるを得ないのはとても残念に思います。

 

ただし、学会の会場で、とある先生とこのお話をさせていただいたのですが、「自殺予防」は自死遺族に対しても当てはまるのであり、自死遺族のいわゆる後追い自死の予防 を含んでいるので、「自殺予防」に関する研究を主目的とする学会であっても自死遺族(支援)のテーマや演題は今後も取り上げていくというようなことを仰っていました。

つまり、一見矛盾しているようにも見える自死遺族(支援)と「自殺予防」は 、どちらも同等に重要な課題であると捉えられていると私は感じました。

自死遺族(支援)を「自殺予防」に都合よく利用することは望ましくないと思いますが、予防と合わせて自死遺族(支援)についても合わせて一緒に考え、議論し、検討していくことはとても大切であると改めて思った次第です。

 

実は本学会に参加する際に、自死遺族である私も一瞬参加を迷いました。

なぜなら、演題やポスター発表の多くは「自殺予防」に関するテーマであり、自死遺族(支援)についてのテーマは非常に少なかったからです。つまり、上述のような矛盾やジレンマがあることを私自身も気になっていました。

 

しかしながら、数少ない自死遺族(支援)に関する発表や報告は、いずれも大変興味深いものであり、逆に貴重であったと言えます。

ご発表者の先生がたには敬意を表します。

自死に関わる研究では、「自殺予防」だけでなく、自死遺族(支援)についても広く社会に対して示していくことも有意義であり重要なのだと再確認できた良い機会になりました。

ありがとうございました。

 

(おまけ)

時間があったので学会会場近くの橿原神宮に立ち寄りました。

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空気が澄み渡り、静寂の中の荘厳な雰囲気で、心が洗われる思いがしました。

普段なかなか行かないような場所に期せずして行くことができるのも、学会参加の楽しみの一つです。

 

それから、学会会場での書籍販売コーナーではコチラ↓の書籍を見つけて購入してみました。

リジリエンス

リジリエンス

 

まだ読んでいないのですが💦、これまでに自死遺族の会「アルファの会@東京」で死別経験後の自死遺族が自ら変わっていく様子を目の当りにしてきて、実はその内なる力や回復力に驚き感動していますので、リ(レ)ジリエンスには注目しています。

 

 

 

 

 

【アルファの会@東京】2018年9月度・10月度のご案内

皆さま、ごきげんよう

 

今年の夏は酷暑の毎日でしたが、ようやく秋の気配をわずかながら感じられるようになってきました。

 

私ごとですが、先日ある日突然逝ってしまった家族の三十三回忌と十三回忌の法要を無事に済ませることができました。

お恥ずかしながら私は信仰を持っている方ではありませんし、お墓参りや法要といった葬祭ごとにどちらかというと無関心な(故人とはいつも一緒に居ると思っている)方だと思うのですが、こうして少しずつ一区切りしていくことも大切なんだなと思いました。

お寺でお経を聞きながら、早くに突然逝ってしまった二人はもう大丈夫なんだと思ったんです。そして、今は遺された私たちがしっかり最期まで生ききることが大切なんだとしみじみ感じておりました。

これからも一日一生で思う存分に最期まで私の人生を生ききりたいと思います。

 

さて、自死遺族の会「アルファの会@東京」9月度・10月度のご案内をさせていただきます。

 

自死遺族の会「アルファの会@東京」は、HUG Hawaiiを母体とした自死遺族の会で、毎月1回都内のカフェに集まり、自死遺族同士で自由にお喋りをしています。

 

母体のHUG Hawaiiについては、↓コチラをご参照くださいませ。

www.hughawaii.com

はじめての方は、↓コチラをご一読いただければ幸いです。

alphaandomega.hatenablog.com

 

2018年9月度・10月度は以下の通り開催を予定しておりますので、ご案内させていただきます。

自死遺族の会 アルファの会@東京 

2018年9月度・10月度

 

日時:

 9月15日(土)14:00- 終了しました

10月20日(土)14:00-

 

場所:都内のカフェを予定しています 

※詳細はご参加者にお知らせします。

 

費用:原則飲食代を各自でご負担いただきます

※※場合によって途中で開催場所、費用が変更になる場合がございます。その場合には、ご参加者に直接ご連絡させていただきます。予めご了承いただきますよう、お願い申し上げます。

 

お申込み〆切:開催日の3日前(木曜日)までにお申込みください

お問い合わせ・お申込み:alpha@hughawaii.com までご連絡ください

 

約1年半前に静かにスタートしたアルファの会@東京ですが、近ごろでは初めてのご参加者を含めて毎回の参加人数も徐々に増えて参りました。

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といっても、本会は参加人数を増やすことを目標にしているわけではありません。

原則毎月一回、必ず誰かがそこにいて、参加したいと思った方が、参加したいと思った時に何時でも参加できるように細く長く継続していくことに努めています。

これは、母体であるHug Hawaiiにおけるアルファの会のこれまでの活動に倣ったことです。

たとえ誰も来なかったとしても、必ず誰かがそこにいて参加したいと思った方が何時でも参加できるようにすること。

自死遺族が安心・安全に語り難いことを語れる場の扉を開いておくこと。

このことを大切に今後も当会を細く長く継続して参る所存です。

 

これまでにご参加いただいた方の中には、何か月も迷った末にご参加いただいたという方もいらっしゃいます。

確かにWeb上の情報だけを見て、どんな人が集まるのか、怪しいことはないのか等何も分からない状態で初めてご参加いただくのには、相当の勇気が必要だと思います。

「怪しいモノを売られるかもしれないのによく参加してくださいましたね」というのはあたかも笑い話のようですが、正直なところです。(当会では決して怪しいモノを売ったり何かを強要したり、強引に勧誘することは一切ありませんので、どうぞご安心ください。)

 

愛する家族との突然のお別れから数か月しか経っていない方もいらっしゃいますし、何年もの間誰にも何も話せずにいた方が当会で初めてお話されることもあります。

故人との続柄、関係性も様々です。

 

当然本当に様々なお話が出ますが、全員が同様の経験をしているからこそ理解できること、共感できることが多いのも事実です。

そして、たとえ私が分かり得ないあなたのことを、他の誰かなら分かり得たりすることも多々あります。

その意味で、毎回本当に絶妙なメンバーが集うものだと実感しています。

 

私の近しい人が参加してみて「なんだか分からないけれど安心する」と仰っていました。

確かに私も言葉では説明できないような何とも言えない安心感に包まれるのを感じています。そして、他の方が癒されたり救われたりすることが、実は私の癒しや救いになっていることも多々あります。

これからご参加いただく方にもそんな風に思っていただければ幸いですし、そんな風に感じていただけるように今後もメンバー一同で安心・安全な場を創ることに努めて参ります。

 

当会に限らず、同様の会は各地で開かれていますので、必要とされる方は是非チェックしてみられるとよろしいかと存じます。

きっとご参加までには思い悩んだり迷ったりされることもあるでしょう。

自死遺族のための自助グループや支援グループも様々ですし、それぞれの特長があると思います。恐らく個々人によって合う合わないはあることでしょう。

主宰者やこれまでのご参加者にお話しを聞いてみるのも良いでしょうし、どうぞ慎重に見極めてみてください。

必要とされる方が、必要とされるタイミングで、ご自身に合った会に参加されることを心から願っております。

もしアルファの会@東京があなたにとっての好ましい場になりそうであれば、メンバー一同心よりお越しをお待ち申し上げております。

 

皆さま、季節の変わり目で体調を崩されたりすることがありませんように。 

いつもありがとうございます。

千草

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自死遺族が語り始めること

皆さま、ごきげんよう

アルファの会@東京メンバーの千草です。

 

東京は酷暑の日が続いていましたが、急に涼しくなって台風の接近が心配されます。

台風が近づくと、私は喘息気味になります。きっと気圧のせいなのでしょう。

お天気が悪くなると、気分まで沈みがちかもしれません。そんな日は心身ともにお休みが出来る日だと思って、ゆっくりするのも良いことではないでしょうか。

気分の浮き沈みは誰にでもありますが、ずっと一生沈んだままということもあり得ないということも理解しておくといいかもしれませんね。

私は愛する家族が自死で急逝した直後がどん底の底でしたので、最近ではあれほどのどん底もそうそうは無いだろう、と思えるようになりました。

 

さて、8月のアルファの会@東京は、18日(土)14:00-を予定しております。

必要な方が必要なタイミングでご参加いただけますことをお待ちしております。

 

alphaandomega.hatenablog.com

 

以前の記事で自死遺族にとって現代の日本社会は生きづらさを生き埋めにする社会

*として表現されるであろうこと、ならびにそんな社会の中でも私は自死遺族として事実を正直に話すことや、他者との対話を通じて繋がり続けることを諦めたくないと書きました。

*水津嘉克, 佐藤恵. (2015). 生きづらさを生き埋めにする社会 -犯罪被害者遺族・自死遺族を事例として-. 社会学評論, 66(4), 534-551.

alphaandomega.hatenablog.com

この思いは変わっていませんし、自身の経験を直接事実を知らない他者に話してみることを試してみています。

時に微妙な反応が返ってくることもありますが、それでも私は話すことを止めないこと、対話を続けることを通じて、自死自死遺族に対する理解が少しでも広まればなぁと思っています。

 

そして最近気づくことは、アルファの会@東京で初めて他者(当事者)に対してご自身の体験をお話するという方が多々いらっしゃることです。

つまり、それまでは直接事実を知る人以外には誰にも話したことが無い、沈黙を守ってきた、秘密を抱いていた自死遺族の方々が、初めて「沈黙せざるを得ないという生きづらさ」(水津・佐藤、2015)を乗り越えて事実や経験をお話くださることがあります。

そのお姿を拝見していて、表現に語弊があるかもしれませんが、個人的には凄いなぁ、素晴らしいなぁと感じます。 なぜなら、その勇気や行動は並大抵の変化ではないと拝察するからです。そんな自死遺族の方々には敬意を表します。

 

心理学の用語ではレジリエンス (心理学) - Wikipediaと表現されたりしますが、その勇気や抵抗力や復元力には相当のエネルギーが必要だと思うのです。

自死遺族でなくとも、誰しもそれまで話したことの無かった事実を告げたり、秘密を明かしたりするって、相当な勇気が必要ですよね。

でも、それをやり遂げようとする自死遺族の方々の想いは如何ばかりかと拝察します。

 

自死遺族が語り始める動機の一つには「沈黙せざるを得ないという生きづらさ」に耐えかねるということがあるでしょう。他方では、年月を経て心の整理をしてきて、やっと他者に対して話をしてみようと思えるようになったということもあるでしょう。もしかすると、他にもいろいろ理由があるかもしれません。

いずれにしても、自死遺族が語り始めるということは、その後の精神的、社会的なプロセスにも変化があることが推察されます。

事実、アルファの会@東京で初めて経験をお話したという方の中には、「胸のつかえがとれた」「自分なりの整理ができた」「他の人にも話してみようと思った」というようなことをお話くださる方がいらっしゃいます。実は個人的にはちょっと感動しながらそんなお話を拝聴しております。

 

その反面、アルファの会@東京のような自助グループや当事者に対してであれば話せるけれど、やはり非当事者に対しては話せない、ということがあるのも事実でしょう。

その心情はとてもよく理解できますし、誰に対しても話をすればよい、ということでもありませんね。残念ながら、現代の日本社会では自死遺族が語り始めることを受け容れ難い傾向にあることも事実でしょう。

 

しかしながら、私は自死遺族が語り始めることはとても大切なことだと考えています。

はじめは当事者だけに対してであっても、それまでの沈黙を破って話したことの無いことを他者に語り始めるということは、とても大きな変化だといえるでしょう。

もしかすると、他の人にも真実を告げたり、深い悲嘆や辛さを正直に打ち明けることができるようになるかもしれません。

その結果、周囲の人たちがそれまで秘めていた深い悲嘆や辛さに気づいてあげられるかもしれません。そして温かいまなざしや援助の気持を向けてくれるかもしれません。

つまり、自死遺族が「沈黙せざるを得ないという生きづらさ」に耐えかねるという事を少しずつ解消していけるかもしれないのではないでしょうか。

そして、それを受け容れる、対話を続ける、お互いが理解し合おうとする社会であろうとすることも徐々に可能になっていくのではないかという希望も私は抱いています。

 

ちなみに、私がいま考える未来の究極の在り方としては、もし自助グループが無かったとしても、社会の中で自死遺族の生きづらさが生き埋めになることの無いような社会や地域における人々の在り方です。

敢えて逆説的な言い方をすれば、いつか自助グループなんて無くても全ての人が安心・安全に過ごせる社会になることが理想だと考えます。

これは、自死遺族に限らず全ての人について言えることではないでしょうか。

 

まだ今は難しいとしても、まずはその一歩として自死遺族同士、すなわち当事者に対して自死遺族が語り始めることをこれからも大切にしていきたいと私は考えています。

そして、これからもアルファの会@東京がその一助としてあり続けることに努めて参ります。

 

もし自死遺族同士でお話をしてみたい、経験を語り始めてみたいという方がいらっしゃいましたら、どうぞご自身のタイミングで、気が向いた時に何時でもアルファの会@東京にご参加くださることをお待ちしております。

もしアルファの会@東京へのご参加が難しかったとしても、お住いの地域のお近くで同様の会が催されていることがありますので、チェックしてみられると宜しいかと存じます。

自死遺族の方々がご経験を語り始めることで、「沈黙せざるを得ないという生きづらさ」が生き埋めにされることが少しでも解消されることを心より願っております。

 

いつもありがとうございます。

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【アルファの会@東京】2018年7月度・8月度のご案内

皆さま、ごきげんよう

東京は梅雨明けしたようで、連日蒸し暑い日が続いています。

6月中の梅雨明けは観測史上初ということで、今年は夏が早くやってきましたね。

急な暑さで熱中症なども懸念されますので、皆さまどうぞご自愛くださいませ。

私は夏が大好きです。今年の夏は愛する家族の十三回忌なのですが、故人も夏や海が大好きだったことに想いを馳せて、心の中で共に過ごしたいと思います。

 

さて、自死遺族の会「アルファの会@東京」7月度・8月度のご案内をさせていただきます。

 

自死遺族の会「アルファの会@東京」は、HUG Hawaiiを母体とした自死遺族の会で、毎月1回都内のカフェに集まり、自死遺族同士で自由にお喋りをしています。

 

母体のHUG Hawaiiについては、↓コチラをご参照くださいませ。

www.hughawaii.com

はじめての方は、↓コチラをご一読いただければ幸いです。

alphaandomega.hatenablog.com

 

2018年7月度・8月度は以下の通り開催を予定しておりますので、ご案内させていただきます。

自死遺族の会 アルファの会@東京 

2018年7月度・8月度

 

日時:

7月21日(土)14:00-(終了しました)

8月18日(土)14:00-

 

場所:都内のカフェを予定しています 

※詳細はご参加者にお知らせします。

 

費用:原則飲食代を各自でご負担いただきます

※※場合によって途中で開催場所、費用が変更になる場合がございます。その場合には、ご参加者に直接ご連絡させていただきます。予めご了承いただきますよう、お願い申し上げます。

 

お申込み〆切:開催日の3日前(木曜日)までにお申込みください

お問い合わせ・お申込み:alpha@hughawaii.com までご連絡ください

 

先月6月度は、初めてご参加の方が数名いらっしゃいました。

ご参加いただきました皆さまにとって、何かしら意味のある時間になったのであれば幸いです。

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アルファの会@東京では、自死遺族の方が安心してお話することのできる安全な場と機会を作ることに努めております。

alphaandomega.hatenablog.com

 

とはいえ、毎回堅苦しいことは抜きに、自由におしゃべりをしています。

特に順番に自己紹介をして経験を語っていただいたり、故人様にまつわるお話することを強要することもありません。 

毎回ご参加者の顔ぶれも変わりますので、お話の内容も雰囲気も都度まちまちです。

しかしながら、毎回和やかな雰囲気で、終わった後に「楽しかった」とご感想をいただくことが多いです。

そして、アルファの会@東京にご参加されたことで、何かのきっかけに繋がったという方もいらっしゃいます。

もしアルファの会@東京へのご参加が何かしらのきっかけに繋がったということであれば嬉しい驚きですし、微力ながら何かしらのお役に立てたのであれば幸いです。

 

アルファの会@東京は、自死遺族限定のいわゆる自助グループですが、自死遺族同士で気兼ねなく、否定されたり批判されたりすることも無く自由におしゃべりができることが、自死遺族の方々それぞれにとっての良い時間になることを願っております。

 

ご不明な点やご質問があれば、alpha@hughawaii.com までご遠慮なくお知らせくださいませ。

 

必要な方が、必要なタイミングでお越しいただくことを、心よりお待ち申し上げております。

 

ありがとうございます。

千草

 

 

「生きづらさを生き埋めにする社会」の中で

皆さま、ごきげんよう

 

日本はサッカーワールドカップで盛り上がっていますね。私はいまいち疎い(というかほぼ興味がなくて恐縮💦なの)のですが、初戦勝利にわく渋谷の街の映像を見ていて、あぁ日本は平和なんだなーと感じています。 

もう戦争なんかしないで、国家間はスポーツで勝負すればいいのに、とか。オリンピックでは平和に闘えるのに、とかぼんやり思ったりしています。

 

さて、これまでの記事で、日本ではまだまだ事実を話すことのできない自死遺族が多いであろうこと、なぜなら未だ自死自死遺族に対する偏見や誤解、社会的烙印を押されてしまうことが多いであろうことを述べてきました。

 

日本では自殺対策の法令が施行されて、自死遺族支援の充実が謳われていますが、実際に自死遺族の置かれている環境や状況が変わってきたのか?といえば、必ずしもそうとはいえないでしょう。

いまだ、自死遺族が肩身の狭い思いをしたり、息詰まるような生きづらさを感じざるを得ないのが現状ではないでしょうか。

一番傷つき、深い悲嘆に暮れて成す術もないであろう自死遺族が、なぜこんなに生きづらさを感じなければならないのでしょうか。

 

残念ながら、今のところ日本はそんな社会であることが事実なのですよね。(これは日本社会に特有のことであるような印象がありますが、海外の文献を読んでみると、国際的な問題だといえそうです。) 

 

そのことについて、水津・佐藤(2015)*は、「生きづらさを生き埋めにする社会」であると表現しています。

*水津嘉克, 佐藤恵. (2015). 生きづらさを生き埋めにする社会 -犯罪被害者遺族・自死遺族を事例として-. 社会学評論, 66(4), 534-551.

www.jstage.jst.go.jp

詳細は割愛しますので、ご興味のある方は↑文献をお読みになってみてくださいね。 

 

確かに悲しさ、辛さ、苦しさを表出できない、話したいけど話せない、話してみたいけど相手がどんな反応をするか怖い、相手を困らせたくない、沈黙されるのが怖い、話してみたけど心無い言葉や態度で傷ついた、もう二度と傷つきたくない、等など自死遺族が事実を話すことには様々な葛藤や怖さが伴います。 

特に、相手の心無い言葉や態度で更に傷つくこと(二次被害)を経験すると、もう二度と話をしたくなくなってしまいますし、殊更に警戒してしまいますよね。

なぜ一番悲しいはずの自死遺族がさらに傷つけられてしまうのか、本当にやるせない思いです。

つまり、自死遺族の二次被害を防いでいくことはとても重要な課題だと思います。

 

ただし、敢えて話さないことによって、自分を守ること、すなわち自己防衛になることもあります。

したがって、なんでもかんでも話せばいい ということでもありませんよね。

 

しかしながら、話したいのに話せない、吐き出したいのに吐き出せない、誰にも何も言えないことが苦しいというような状況は、できれば解消していきたいというのが私の考えです。

つまり、「沈黙を選択せざるを得ないという生きづらさ」(水津・佐藤、2015)をどのように解消していけばいいかを考えています。

 

そこで、自死遺族が安心して自由な話ができる安全な場としての「アルファの会@東京」という場と機会を設けています。

くわえて、私はいま大学院で家族の死因が自死であることや、自死遺族であることを他者に開示するか否かの行動の分岐によって、その後の悲嘆を乗り越えるプロセスや、社会や周囲の人たちとの関係性再構築のプロセスに違いがでるのではないか、というような研究を行っています。

 

したがいまして、自死遺族にとっての「生きづらさを生き埋めにする社会」については非常に関心があり、今後も考え続けていきたいと思っています。 

そして、少しでも自死遺族の生きづらさが解消されるように、今後の日本社会のあり方を考えてみたい次第です。 

 

ちなみに私は、最近自分が自死遺族であることを他者に普通に話してみています。

別にわざわざ主張して周るわけではありませんが、他者との会話の自然な文脈の中で、フワッと普通に愛する家族が自死したこと、私が自死遺族であることを話してみています。

 

勿論相手が困惑するだろうなーとか、変な空気になるようなことも想定しています。

それでも、たとえば「病気で家族が亡くなってしまったの」と同じようなトーンで話しを続けてみています。実際自死は病死の一つだと私は思っていますし。

 

すると、皆さん始めは案の定戸惑っている様子なのですが、意外なことにその後自死した私の家族についての質問をしてきてくださったり、自死自死遺族に対する考え方を聞かせてくださったり、ご自身の自死にまつわる体験を話してくださったりします。

予想に反して?今のところ変な空気になったり、心無い言葉や態度で傷つけられることもありません。皆さん、率直に真摯に向き合って会話をしてくださっているという印象です。

意外といえば意外ですね。

たまたま私が話をした相手が良い人だったからなのでしょうか? 

 

そこで、もう一度「生きづらさを生き埋めにする」ような日本社会のことを考えてみます。

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確かに文献で指摘されている通り、以前と比べて自死遺族が事実を語ることが許されるような空気になってきました。つまり、一見物わかりの良い寛容な社会になってきているように見えます。

しかし、そこには無言の拒絶というか、実際には語ることが許されないというような、暗黙の了解や空気感が見え隠れする社会なのかもしれません。

むしろ逆に妙な生きづらさが増しているような気もします。ちょっと怖い。

当然、世の中には心無い言葉や態度で自死遺族をさらに傷つける人もいることでしょう。勇気を振り絞って話しても、沈黙されたり、変な空気になったりすることもあるでしょう。

 

しかし、決して全員がそうではないし、その人なりに理解しようと努め、真摯に向き合って話をしてくれる人もいるのだ、ということを忘れたくないと私は思います。

つまり、「生きづらさを生き埋めにする」という傾向が強い社会ではあるけれど、それが全てではなさそうだし、意外と捨てたものでもないのかな、とか。

いつかそんな社会をほんのちょっとでも変えることができるのではないかという希望も持っています。 

そして、個人的にはこれからも普通にフワッと話してみることを止めないでみようと思っています。 

 

 

その中でいま私が感じていることの一つは、どんな文脈や空気であっても、お互いに話すことを止めないことが大切ではないかな、ということです。

いわゆる「対話」を続けるとでもいいましょうか。

 

どちらかが話すことを止めてしまえば、そこでコミュニケーションも関係性も断絶されてしまうことでしょう。恐らくお互いを理解しようとするような努力も途絶えてしまう可能性も高いのではないでしょうか。

自死遺族が非当事者には「どうせ分かってもらえない」「分かるはずがない」という思いを抱くこともよく分かります。しかしながら、はじめから可能性を閉ざしてしまうのも、なんだか勿体ない気がするのですよね。

 

そこで、不器用ながらにでもお互いが向き合って、真摯に率直に話し続けることを止めない努力をしていくことで、どんな文脈や関係性であれ、少なくとも生きづらさが「生き埋め」にされてしまうことが少しずつ解消されていく見込みはあるのではないでしょうか。

話しづらいことを話し続けるということは、きっとお互いに努力や勇気が必要でしょう。

時に不穏になってしまったり拒絶されたりすることもあるでしょう。

それでも、全ての人がそうではないかもしれないよ、という希望は持ち続けていたいものです。

相手を信頼するということが出来れば、生きづらさが「生き埋め」にされるようなことも解消されていくのかもしれませんね。

 

そこで、私は自死自死遺族について普通にフワッと話をしてみること、真実を伝え続けていくこと、その上で社会や周囲の人たちと繋がり続けていくことを諦めないでいたいと思います。 

その結果どうなったかについては、また追って書いてみますね。

嗚呼、なんだか長文になってしまいました💦今日はこの辺で。

 

ありがとうございます。

千草